大腸カメラ

大腸カメラの目的

内視鏡検査大腸がん検診では便潜血検査が普及していますが、便潜血検査では正常な方の1割程度に何らかの異常を認めると言われています。ポリープや大腸がんの表面を便がこすって出血している場合には便潜血検査が有効ですが、ポリープやがんのある場所によって便がこすれても出血しないケースはよくありますし、痔など別の原因で出血して陽性となることもあります。

便潜血検査だけでは十分な検査とは言えず、早期がんを確実に診断するためには粘膜を詳細に直接観察できる大腸内視鏡検査が不可欠といえます。また、大腸がんはポリープからできることが多いとされており、大腸ポリープは内視鏡検査で発見した際にその場で切除可能ですから、早期発見だけにとどまらず、がん予防にも有効な検査といえます。

このような方に大腸カメラをお勧めします

このような方に大腸カメラをお勧めします

  • よく便秘や下痢になる
  • お腹が痛いことがある
  • お腹が張ることがある
  • 便が以前より細くなってきた
  • 便に血が混じる、便が黒い
  • 健康診断で貧血と指摘された
  • 便潜血検査で陽性だと言われた
  • 大腸にポリープがある
  • 大腸がんの血縁者がいる
  • 前回大腸内視鏡検査を受けてから3年以上が経過している
  • 40歳以上で今までに一度も大腸内視鏡検査を受けたことがない

苦痛のない大腸カメラのために

当院に導入しているFUJIFILMの「EC-L600MP7」は、患者さんの苦痛を軽減できるよう先端部が11.1mmとかなり細くなっており、高解像度・高画質という高い観察能力を備えています。柔らかい先端部はカーブトラッキング機能により腸管のカーブに沿ってスムーズに曲がりますし、高追従性があるため手元の操作が伝わりやすく、微妙なコントロールが可能です。
また、操作部に組み込まれた硬度調整リングを回すことで、スコープ軟性部の硬さを任意に調整することが可能。術者の好みに合わせて適切な硬さを選択することができます。スコープ先端部を大腸の深部まで挿入することをサポートします。
熟練した医師がこの機器を使うことにより、当院では苦痛を大幅に低減しています。こうした最新機器を導入することで、苦痛を感じやすい方だけでなく、お腹の手術を受けたり、強い炎症を繰り返して腸管が癒着している方にも安心して検査を受けていただけるよう心がけています。

どうしても大腸カメラが苦手という方には

どうしても大腸カメラが苦手という方には

大腸内視鏡検査に関した不安が残る場合、そのままではリラックスして検査を受けられないため、緊張して腸管が硬くなり、挿入しにくくなることで痛みが生じてしまう場合があります。特に、以前、他院で痛い思いをしたことがあったり、そういった話を聞いたことがある方にそういった傾向があります。

そこで、当院では、大腸内視鏡検査に不安がある方に、「鎮静剤」を使ってウトウトしている間に検査を受ける方法をお勧めしています。
検査中、点滴で「鎮静剤」を投与する方法で、眠ってしまう方もいますが、声をかければ目が覚めるレベルの軽いものを使用しています。ほとんどの方は「鎮静剤」なしで痛みや不快感なく検査を受けていただいていますが、不安がある場合は無理をされることはありません。ご相談ください。

お腹の張りにも考慮しています

お腹の張りにも考慮しています

大腸内視鏡検査で、一番苦手なのはお腹の張りというケースもよくあります。腸管内を十分に観察するため通常は空気を注入して観察しますので、検査中や検査後にお腹が張って苦しいことがあります。ガスをうまくすべて排出できれば楽になりますが、ガスを出すことに抵抗感がある方も多いのが現状です。

また、検査中にポリープを切除する必要があれば検査時間が長くなり、同時に注入する空気も増えてしまい、お腹の張りが長く残ることもあります。

当院では、空気の代わりに炭酸ガスを送気することでこの問題を解決しています。炭酸ガスは空気に比べて生体吸収性にとても優れており、吸収された炭酸ガスは呼気としてすみやかに排出されますので、とても安全に、そして素早くお腹の張りを解消します。

これにより、検査直後にもすでに大腸にガスがほとんど残っておらず、検査後の苦痛を大幅に軽減できています。

検査の流れ

まず、外来で受診いただきます。問診の上で必要があれば検査の予約を行います。当院で大腸内視鏡検査を行っているのは、
月・火・木・金・土 14:00~16:00
となっています。

検査前日

  1. 検査前日に下剤を3錠内服していただきます。便秘の方は数日前から服用する必要がありますので、先にご相談ください。
  2. 検査前日は水分を多めに摂り、なるべく消化の良いものをお召し上がりください。

大腸内視鏡検査の流れ

検査当日

検査前
  1. 高血圧や不整脈などの大事なお薬は検査当日も飲んでください。(糖尿病のお薬は除きます)
  2. 検査当日には腸管洗浄剤を服用します。コップ2杯分の腸管洗浄剤に対し、コップ1杯分の水分(水・お茶)を飲むようにして、脱水にならないようにします。排便があったら便の性状を確認します。
  3. 便が透明になったら前処置は終了です。抗不安薬を希望される方は点滴をします。
検査

大腸内視鏡を挿入して検査を行います。検査の所要時間は通常20-30分位です。ただし、腹部の手術を受けたことがあるなどで大腸の癒着が強い場合、またはポリープの切除を行う場合にはもう少し時間がかかることがあります。

検査後
  1. 検査に用いた薬剤の影響で、検査後にふらつきなどが現れる場合があるため、検査後は十分に休憩していただき、状態を確認します。また、ポリープ切除を受けた場合、腹部のX線写真を撮影する場合があります。
  2. しっかり休憩していただいた後、医師から説明を受けて、その後ご帰宅です。検査時に鎮静剤を使用した場合には、お渡しした注意書きに従ってください。

検査費用

大腸内視鏡(大腸カメラ)

1割負担 3割負担
大腸の内視鏡検査(観察のみの場合) 2,500円前後 7,000円前後
大腸の内視鏡検査+病理組織検査 3,000~5,000円前後 10,000~16,000円前後
大腸の内視鏡ポリープ手術 7,000~10,000円前後 20,000~30,000円前後

※料金には診察代は含まれていませんのでご注意ください。
※当院では内視鏡検査前に血液検査を行う必要はありません。
※鎮痛剤を使用した際には料金が変わります。

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